エンジニアの引き抜き。引き抜かれる方法と引き抜き対策

キャリア

客先常駐をしているとまれにある引き抜き。

引き抜きはSES業界において、トラブルの原因としてよく聞くワードです。

また、「引き抜かれることを期待しているエンジニア」も一定数います。

今回は営業視点、エンジニア視点で引き抜きについて解説して行きます。

そもそも引き抜きとは?

引き抜きとは、優秀な人材を他社から自社に移籍させることを言います。

エンジニア
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客先常駐をしていたら、引き抜きの声がかかりました。

エンジニアの引き抜きでよくある例は、客先常駐をしている先で引き抜かれ、常駐先に転職してしまうということが よくあります。

なぜ引き抜きは起きるのか

引き抜きは優秀な人材を採用するために行うことが多いです。

特に客先常駐をしているエンジニアであれば、一緒に働いているので、スキルや人間性も周囲に理解をされています。

引き抜きを行う会社からすれば、優秀な人材を即戦力として採用できる、入社後すぐに高いパフォーマンスを発揮してもらえる、採用にコストがかからない等の思惑があります。つまりは即戦力を低コスト、高速で採用できるために引き抜きを行うのです。

引き抜きは業界のタブー。トラブルが発生することも

引き抜きを行うことは業界のタブーです。

SES会社や事業会社にとってのデメリット

違法ではないとは言え、引き抜きを行う会社だということがわかると、人材の紹介をしてもらうことができなくなります。

しかも、引き抜きがバレた会社からの紹介を受けれなくなるだけではなく、その周囲にいる会社からの紹介も受けることができなくなると思ったほうが良いでしょう。

人出しの会社に、引き抜きをよく思う会社は有りません。採用費用も馬鹿にならないですからね。

エンジニアにとってのデメリット

正直あまり有りません。強いていうのであれば以下くらいでしょうか。

  • 引き抜かれたことがバレた場合に、元の会社との関係値が気まずくなる
  • 元の会社に転職先がバレるといけないので、SNS等での情報発信ができなくなる

このデメリットよりも、年俸アップ等の魅力のほうが大きいのでエンジニアは退職してしまうのでしょう。SESやSIerの会社は、エンジニアにとってより魅力的な環境を提供できないと会社の拡大が難しくなります。

引き抜きの現状。実際には引き抜きは存在する?

引き抜きはタブーですが、実際にはかなり存在します

私の会社の数字ですが、6ヶ月以上、客先常駐をしていたエンジニアのうち、引き抜きの声掛けがかかったのは約25%のエンジニアでした。

これは業界や環境によっても異なると思うのですが、人を雇うこともある弊社からするとそれくらいはいくよな、もっと高いと思っていたというのが正直な感想です。

また、直近の客先常駐3ヶ月以上のエンジニア、かつ退職したエンジニア10人中、常駐先に言ったエンジニアは3人でした。

ですが、弊社の場合は常駐先に転職したと言っても、わざわざ揉めるようなことはしません

揉めることでクライアント1社を失うのであれば、そのまま良い関係を構築できたほうが良いと判断しているからです。ただし、将来的に案件が見込めない場合は、紹介料として年俸の35%をもらうことがあります。

この35%というのは、正確にいうと紹介料という名目ではないです。詳しくは契約書の記事に書いてあるので合わせて読んでみてくださいね!

引き抜きを防ぐには?引き抜きの対策

SES企業は引き抜きをされたくないと思います。

引き抜きがなくなることはないとは言え、引き抜きをしづらい状況、環境があるのでご紹介します。

契約書で引き抜きのペナルティを厳しく規定している

一番強力な対策は契約書に厳しめの条項を含むことです。

私の知っている会社では、引き抜き時のペナルティを、対象エンジニア年俸の3倍に設定している会社があります。

同じ会社から複数名のエンジニアが入場している

複数のエンジニアを常駐させている会社は引き抜きがされません。

常駐先の会社からすると、引き抜きをすることで今後エンジニアの紹介が受けれなくなるという心配があるからです。

担当の営業が良い人材を紹介してくれる

担当営業が良い営業で、良い営業をたくさん紹介してくれているという場合も、今後エンジニアの紹介を受けることができなくなることを恐れて引き抜きは減ります。

引き抜きをされたいエンジニアはどうすればよい?引き抜きされやすい環境を作ろう

引き抜きをされたいエンジニアは、引き抜きされやすい状況を自ら作りましょう。

内部要因(エンジニア自身)と外部要因(環境)に分けて解説します。

引き抜きのされやすい内部要因、エンジニア自身のありかた

引き抜きを受けるエンジニアには共通項があります。

人間性

業務委託で契約しているエンジニアは、基本的にスキルを評価されて入場しています。

逆に言うと、人間性は全く評価せず、スキルだけを評価しているから契約をしているということです。

業務委託ではなく、正社員として引き抜かれるには、「人間性」を評価してもらう必要があります

具体的に言うと、以下の評価軸で見ていることが多いと言われています。

  • 主体性
  • 自走力
  • コニュニケーション能力(周囲と協力して物事をすすめる力)

上記を中心に他の内面を評価している会社が多いですね。

引き抜かれたい場合はこれらを満たしている行動をとったり、周囲の評価されている人がどのような行動をしているのかを注視するようにしてください。

転職意思の表明

今の所属会社に愛着がないということを周囲に伝えることです。

実はこれが一番効きます。

引き抜きをする会社は、引き抜き行為があったことを所属会社に伝えられることが一番怖いのです。なので、「所属会社に伝える」ということがない姿勢を見せましょう。

引き抜きのされやすい外部要因、就業環境や周囲との付き合い方

引き抜きをしたことがばれない環境をエンジニア自身の手で作って上げましょう。

同じ会社から複数のエンジニアが出向先にいない

同じ会社から複数のエンジニアが入場していると引き抜きをした場合にバレます。

なので引き抜きがばれないように、入場者が少ない常駐先にいくか、所属エンジニアが少ない会社から常駐をしましょう。

何でもぶっちゃけたり、冗談のいえる人を作る

引き抜きをしてくる人は、冗談かのように引き抜きの話を振ります。いきなり本気のトーンで誘って、所属会社に報告されることは避けたいですからね。

なので、冗談をいったり、本音で付き合えるような人を探しましょう。

常駐先の会社も、エンジニアにとって仲の良い人を見極めてその人から誘うように仕向けます。

(逆に周囲から何でもぶっちゃけられる人に見られないと行けないという意味でもあります。これがエンジニアにとっては一番大変な気がします。)

まとめ

どこまでいっても引き抜きはあります。

引き抜きをされたいエンジニア、されたくないSESやSIerの会社は、それぞれの思惑になるような就業環境を自らの意思で作って行きましょう。

引き抜きをされたくない会社は、働きたくなるような会社を作ってねというお話でした。

また、エンジニアの方は、引き抜きなどに頼らなくても、そもそも転職ができると思っています。好きなタイミングで好きな業務をできるように、開発スキルだけではなく人間性でも評価されるように日々研鑽できるとよいですね!

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