仕事柄、転職の相談をうけるのですが、SES営業への転職を相談されることがふえてきました。
(SES営業になりたいというわけではなく、SESの業界について教えてほしいという話も相談されます。業界として世間の認知が高くなってきたみたいですね!)
今更ですが、SES営業への転職を考えている人向けに記事をかいてみます。
まず先にSES事業と営業の仕事についてはこちらを読んでくださいね!
SES営業の求人はどんなものがある?

SES営業の求人は大きく分けて3種類有ります
- カスタマー(エンジニア)を集めるキャリアアドバイザー職
- クライアント(エンジニアを探している会社)を集めるリクルーティングアドバイザー職
- キャリアアドバイザーとリクルーティングアドバイザーを行う両面職
1のキャリアアドバイザー職はSES営業のイメージとは少し異なるかもしれません。
また、気の早い話かもしれませんが、転職や起業するときに有利になる経験を詰めるのは両面職です。会社の全体像を理解することで、経営層と同じような思考が身につきます。
興味があるかたはこちらも合わせて読んでください。
SES営業の年収は?インセンティブはあるの?

年収はいくらくらい?
SES営業の平均年収は以下の様に言われています。
20代 約390万円 30代 約550万円 40代 約690万円 50代 約860万円 全年齢平均 約490万円
この数字を見ると高くも低くもなく、平均的な数字かなという印象を持つかたが多いと思います。
当然年齢が上がれば年収も上がりますが、高年齢でSES営業をやっている人たちはリーマンショック等の不況も乗り越えてきた方たちです。また、営業として800万円以上の金額をもらっているということは、事業部長クラスであるか、プレイヤーとして圧倒的な成果を出している可能性が高いですね。また、過去からずっとSES営業をやっている50代の方は、日本のIT化の中で会社を支えてきた猛者たちであり、黎明期を支えたことによって金額が高いと思ったほうが良いでしょう。
インセンティブはどの程度もらえるの?
インセンティブの計算は基本的に、個人売上の5~20%になります。
SES営業における「売上」は、取扱高と大きく異なりますので注意して下さい。
一般に売上は、取扱高の10%程度になります。
100万円の契約を獲得したら、10万円が売上になるイメージです。
この「10%」という数字を聞くと、人材紹介業の相場(35%)と比較して低いかなと思うかもしれません。
ですが、SES営業においては、紹介と異なり、継続的に売上が立ちます。
業界によってもことなりますが、1度入場したエンジニアは平均5ヶ月程度は継続してくれるので、そのあたりを含めて考えましょう。
数字を考える上では、ギークスの上場資料が参考になります。
インセンティブの元になる個人売上はどの程度になるんだろう?
SES営業をやっている方に聞くと、月300万円を超えるかどうかが1つの指標になっている層です。
300万円の売上を超えたところで一人前という意味でその様に言っています。
この300万円という数字からインセンティブを考えると、168万円~670万円という計算になります。
(168万円→平均単価7万円*稼働数40件/月*歩合5%*12ヶ月)
(670万円→平均単価7万円*稼働数40件/月*歩合20%*12ヶ月)
※平均単価は、エンジニアの入場金額単価70万円*手数料率10%から計算。
インセンティブの歩合によって、かなり金額が変わります。
ただし、インセンティブの歩合率は、
売上が立ちやすい→歩合が低い
売上が立ちやすい→歩合が高い
と考えてください。
歩合が高い会社は、SES企業としての資産があまりない状態からのスタートとなることが多いです。自力で売上を立てればインセンティブが多いのは当然ですよね。
稀に歩合が50%に設定されている会社がありますが、その様な会社は基本的に、サポートがあまりありません。自身で起業するのとあまり変わらないと思ってください。
SES営業として必要な知識、勉強すること

SES営業として入社した場合、たいていは会社に研修制度があるので、その研修内容に沿って勉強することになります。
勉強の内容としては、以下が主になります
- SES業界の仕組み
- SESにおける契約手続きの仕方
- マッチングのための知識(プログラミング言語、開発環境とツール、職種とスキルの関係)
プログラミング言語については本が出ているのでこちらで勉強しても良いかもしれません。
とは言え簡単に全体像を勉強して、実務で覚えていくのがい最も効率的です。
総論
SES営業は時流的にもこれから注目される職業です。
ギークスを始めとしてこれからもっとIPOする企業が増えると思います。
そういったIPOタイミングまでに会社の中核メンバーになるためにも、今から転職検討する価値は充分あると思います。検討してみて転職しないという判断も当然あるので。
特に人材業界からのSES転職組は(年俸等の条件的にも)かなり優遇されます。今が転職のチャンスなのではないでしょうか?