先日、関わっている会社の営業メンバーが1名退職しました。
個人的に期待していたメンバーだったので非常に残念です。
退職について思うことがあったので備忘。
売れない営業は退職してもらったほうが良い
まず、売れない営業は退職していただく方針で向き合ったほうが良いです。
とてもドライだと思いますが、会社のメンバーにお荷物扱いされたり、会社が活躍できる環境を用意できない限りは退職してもらったほうが良いと思います。
過去記事で書いたのですが、SESの営業組織において重要になってくるのは、早期戦力化と在籍期間を伸ばすこと(=離職率の低下)です。
売れない営業というのは、「戦力化できない営業」であるといえます。
戦力化できないのは会社の仕組みに原因があるので、会社が悪いです。
とはいえ経営観点では、「この人がいれば利益を出せる」という人に残ってもらいたいもの。
情の部分で残ってほしい想いもあったのですが、理と情の両方が伴って初めて経営だと思います。
行動できない人は採用しない
会社の仕組みに問題がある以上、仕組みを改善するのは当然必要なのですが、それとはべつに、採用も見直す必要があると思っています。
仕組みが完全にできていない中でも採用を進めないと営業組織の拡大はできません。
今回の見直しでは、採用する人の像を見直そうと思っています。
今回の退職者は右上の「考えないが行動する」という人でした。
これは仕組みがあってもなくても営業組織ではうまく扱うのは難しいです。
営業企画などがあれば別ですが、ベンチャー/中小企業クラスでは、プレイングがどうしても必須になるので、行動することが必要になります。
(SESの営業組織において行動できない人はいらないということを改めて認識・・・)
育成するとしても、左下から左上の育成パターンしかないと思います。
「行動する」人でも、会社状況によっては採用しない
今回のメンバー退職を通じて感じたのですが、「考えないが行動する」という人でも、組織の状態によっては活躍できません。
理由は単純で、「行動に成果が伴わない仕組み」の上では何をやっても成果は出ません。
成果が出ないのであれば、行動量を2倍にすればいいんじゃないの?
それもわかるんですが、それはマネジメントの放棄だと思います。
行動しても成果がゼロであれば、行動量を2倍にしても成果はゼロなんです。
「行動」といっても、どんな行動をどれだけするかというのが、マネジメントであり仕組みです。
まず、「行動することによって、最低限の売上が作れる仕組み」を作って初めて、「考えないが行動する」という人を採用できるのだと再認識しました。
結局、「行動することによって、最低限の売上が作れる仕組み」 を作ることが初期フェーズでは重要だということに尽きるんですよね・・・
仕組みづくりに時間を使えていない会社は要注意です。
(補足)とはいえ採用せざるを得ない状況もあるよね?
採用せざるを得ない状況もあります。
その場合は最低限の仕組みを作っておきたいところ。
仕組みは必ずしも、その人ひとりで完結する仕組みでなくても良いと思います。
例えば、
・売れている営業メンバーのサポートをする
・既存の契約の運用をする
なども仕組み化することはできると思います。
上記のような部分で、1人月の業務が作れるのであればそのまま残っていてもらって良いのかもしれません。
(今回のメンバー退職では、本人は社会人としてもっと色々なことに挑戦したいと言っていたにも関わらず、サポート的なことをやらせるのは本人の意思と全く逆なので転職していただいています。転職先もいくつか紹介させていただきました。)
(補足)売上以外の価値はないのか?
もちろん売上以外にも価値発揮できる部分はあります。
他メンバーへのプラスの影響含め、様々な部分で活躍はできると思うんです。
ただ、会社のフェーズとして、売上以外で貢献できそうな仕事がないというのも事実でした。
もう少し大きな会社だったら、他の業務を担当していただくことができたかもしれません。
ただ、ベンチャー、中小企業の現場では、情だけでなく、理(お金的な)観点を重視せざるを得なないと思います。
ということで、やめてしまったメンバーはこの会社にはまだ早い採用だったんだなぁと痛感。
今日はここまで。