エクストリームの決算が先日公開されました。
期間あいてしまったのですが、エクストリームの決算について思ったことを書いて行きます。
会社全体と各事業の業績をざっくり解説
会社全体の決算は調子が良さそう!前年同期比143%

今回の決算は第1四半期です。
前年同期比で売上143%を達成しています。
営業利益で比較すると、677%。
かなりの成長をしていることがわかります。
今回の決算が良かった要因は?ラングリッサーの中国ライセンスが要因
では先ほどの成長は、何が要因となっているのでしょうか?
今回はコンテンツプロパティ事業(版権貸し出し)の影響が大きいです。

このコンテンツプロパティ事業というのは、ラングリッサーの中国ライセンスが主要因みたいですね!
当第1四半期連結累計期間においては、2018年8月から中国にて配信開始されたスマートフォン版ゲームアプリ 『ラングリッサー』における許諾地域の拡大が進みました。
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS01638/f2e2cdfd/5da2/477d/a9df/c4c97acb4cbc/140120190813487983.pdf?_fsi=m4bi4a13
やっぱりSESの会社というのは、別の事業との相性が良いようです。
エクストリームも、ゲーム関連のSESを中心として拡大してきたので、ゲームに対しての知見があるのでしょう。
ラングリッサー効果は2018年度3Qからの効果なので、その影響が決算概要のグラフにも表れています。

こう見ていると、複数事業をやっている会社の決算は、各事業ごとに分解して確認していかないと何がおきているのかわからないですよね・・
ということでSES事業に焦点をあてていきます。
SES(ソリューション事業)の決算をみていこう
本ブログではエクストリームのソリューション事業をSESとして扱います。
まず前提として、このグログではエクストリームのソリューション事業をSES事業として扱います。
ソリューション事業は、ゲーム・スマートフォンアプリ・WEB・IT企業などに対し、プログラミング・グラフィ ック開発スキルを持った当社社員(クリエイター&エンジニア)が顧客企業に常駐し、開発業務を提供しております。
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS01638/f2e2cdfd/5da2/477d/a9df/c4c97acb4cbc/140120190813487983.pdf?_fsi=m4bi4a13
この文面からもわかるように、社員が客先常駐して開発をするとエクストリームが言っています。
ということでSES事業(ソリューション事業)について見ていきます。
SESの売上は前年同期比114%。営業利益113%
SES事業は成長事業となっています。まずSES業界全体としても伸びていますよね。

SESは1人当たりの売上と営業利益で事業計画をたてることができます。
なので事業の成長も基本的には、売上が伸びた分だけ営業利益も伸びます。
今回は、営業利益と売上ともに114%成長だったので、特にイレギュラーな事象もなく運用できた期間なのだと思います。
この成長比に乖離がある場合は異常値が発生しています。その場合は、経営指標をより詳しく見ることになります。
今回は比率が同じなので正常運用です。特に詳しく見ていくことはしません。
数字を分解。KPI をギークスと比較して考える
まずはこちらの資料です。
エクストリームのこの資料はSES会社にとってはかなり見やすいものになっています。
私の会社でも参考にさせていただき、報告資料に入れていますが、最重要KPIを追うにはわかりやすい資料だと思っています。


上記資料からわかる数字をギークスとの比較で見たい・・・
エクストリームは粗利額が好評されていないんですよね・・・・
でも社員にしたうえでの外部常駐なので、20%はいっているはず
指標名 | ギークス | エクストリーム |
稼働単価 | 722,502円 | 609,561円 |
粗利額 | 112,150円 | 121,912円(仮) |
粗利率 | 15.5% | 20%(仮) |
こう比較すると、20%って数字が妥当に見えます・・
単価は低いけど、プロパーなので粗利率が高い、よって1件あたりの収支は他社比較して変わらない という仮説がみえてきました。
(エクストリームの粗利率知っている方いたらご連絡をお願いします)
ギークスの決算についてはこちらをご参照ください。
粗利率や単価から扱っている人材や案件の予想をする
単価が60万円前後だとすると、見習いクラスの人材しかいなそうな気がします。
採用においても未経験を採用しているようです。また、未経験採用のために研修が充実していることを謳っていると。

あと、この一文を見るとセット売りまたは、人員の入れ替えが頻繁にあると受け取れます・・
社員を適材適所にローテーションさせる仕組みが奏功。
現場としてはローテーションされてロースキル要員を参画されても困るから、単価を上げて今の人に残ってもらうという対応を取るんでしょうか。
なので営業としては
- 単価アップ交渉
- 単価据え置き低スキル要員に入れ替え
の順番で提案するんでしょうね。うーん、営業としては間違ってないけど、現場への影響を考えるとどうなんだろう。
まとめ
エクストリームSESの今後の予想
今後しばらくは計画数字通りに伸びていくと思います。
エクストリームは自社要員を外に出すことが主(というか中核にプロパーを据える)なので、稼働数は自社要員数に比例することになります。
なので、採用人数に比例して売上が上がることになります。採用人数は自社のアクションで調整できるので、比較的計画どおりに推移させることができるのではないでしょうか。
※例によってこのブログはあくまで個人的な感想なので、私の予想やコメントをもとにして生じた不利益について私はフォローできません。ご了承ください。
コメント
[…] 続いても決算資料についての記事を書かせていただいていている会社です。 […]